現在地

受話器を置き
ぬるい珈琲をすする
 
手順の決まった生活に
歌うことを恐れ
 
見失った現在地に
 
響いてきた歌は
こぼれた言葉を貫き
鼓動と重なり
弾けた過去から
軛をはぎとって
 
歌は已み
 
冷えた空気が
包みこむ
 
曝け出された言葉は
意味を失い
ほどけて消え
明滅するシグナルは
間延びして
 
交差点
 
縫い留められた足と
動き出した車列
乱れのない現実が
歩みを進める

投稿者

愛知県

コメント

  1. この詩を拝読する時に黙読していくと、その読む流れが生まれて、なめらかに読めました。この詩の流れは、美しい流れです。

    明滅するシグナルは
    間延びして
     
    交差点

    ここの詩の流れとつながりが特に好きです。

  2. @こしごえ さん、コメントありがとうございます。
    何度かの推敲をしたかいがあったようで、うれしいです。

コメントするためには、 ログイン してください。