夏の予感がする時に

空一面に
雲がうすくかかっていて
お日さまが ぼんやりと
にじんでいるのだった。そして
遠くの山脈の上に
夏を予感させる
雲がもこもことして
くっきりと連なっているのである。
すぐ近くの桜の青葉は
すでにかたまっていて
青々としたあつい葉になった。
私は今日も
別のつまらないことに
こころとらわれているが、
この風光と共に在る

だけは、
こころがしんみりとして
うるおっているのだった。
ああ、私は今ここで生きている
何はともあれ、ありがたい

私はもう
充分だ

欲深く
思う
空一面に
雲がうすくかかっていて
お日さまが ぼんやりと
にじんでいるのだった。そして
つまらないのは私自身だったのだ
私自身にとらわれた 私に、
さようなら、とささやく
夏はもうすぐ

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