
散華火の途へ
最後の“思ひ出”を作るために
小さな灯りと小さな希望を持ち
君と出かけた、あの夜
途中で君は不安そうな顔になり
私は君を家へと帰した
そのとき、君の目がふと明く見えた
闇へと消える君を見届け
私は前へと進んで行った
大きくも小さくもない宴会が
真ッ暗の中で光り私を惹きつけた
待ち人が笑いながら奢る酒は
酷く妙な味がして少し目眩をし
それから噺を始める
酔っ払った私と相手と相手は
ゆっくり立ち上がり
私のみを帰らせた
私はふらつきながらも一人で歩く
暗い路地の曲がり角にて
私は後ろから襲撃(やら)れ
酷く美しい剣客に看取られ死んだ
私に葬式はない
だからせめて、君が私の花火を上げて
そうすればやり残すことなどなし
あゝ、目を瞑れなさそうだ
君が上げてくれないか、花火を―――
バァァァン!!
あゝ美しい紅の花火だ
それに遅れて緑、翡翠、常盤……
私と一緒に散ってくれたのかい
あゝありがとう
私の愛しき同志たち―――。
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