あさのうた
ここいらへんでは新都心と呼ばれるビル群あたりの方角から群青色の温度は上昇する。
夜通し飲んだくれた後の薄暗いバーを背景に最後の一杯のテキーラサンライズを透かし見るように
街の交感神経は次第に優位となる。
ときに夜を惜しむ細い月が冬の澄んだ空気に凛と佇んでいる。
始発列車が駅に入って来ると血液はまた巡り出す。
吸い込むだけで鼻腔が刺激されるのだが、一方で時代の空気はその移り変わりを曖昧にさせもする。
新たな生命が生まれ一日が始まる。
日々是輪廻。
ゲシュタルト崩壊。
はからずも夜は常に十月十日を孕んでいるのだ。
コメント
イチカワナツコさん、ありがとうございます。
一年のうち限られた季節だけではあるけれど、朝起きてこの景色を見れて幸せだなぁと同じ写真を撮っています。
いつかそのうちタバコ屋店主のハーヴェイ・カイテルになるでしょう。
日々是輪廻。ゲシュタルト崩壊。十月十日を孕む。…この三つの畳みかけにぐっときました。詩、ならではでしょう。お写真も美しいですね。
長谷川さん、ありがとうございます。
「朝」とは「十月十日」なのかという感慨が最後の畳みかけに繋がりました。
写真は左下に電車が入って来るのをとらえているところが気に入っています。
うわぁ、めちゃくちゃ良い写真です!!
那津na2さん、ありがとうございます。
綺麗な空って人の心に直結する大事な要素な気がしています。いいですよね、空。
グラデーションにほしひとつ。
素敵な写真で素敵な詩!
特に結びが好きです。
たちまこさん、ありがとうございます。
グラデーション、いいですよね。
特にこの朝焼けや夕焼けのグラデーションが好きです。
はじめまして。初めてコメントさせていただきます。
お写真に心引き寄せられて、読ませていただきました。
胸に沁みてくる…素敵な詩だと感動致しました。
ありがとうございました。
@リリー
さん、ありがとうございます。
この詩が写真とともにリリーさんの胸に沁みてくれたことが何より嬉しいです。約1年前の投稿を遡って読んで頂きまして感謝しきりです。