非線型方程式

非線型方程式

今この瞬間には何もわからない
繋いだ先に立ち現れるもの
振り返ったとき
ある人はそれを数式にする

それは子育てに似ているのかも知れないし
太古から歴史が証明し続けてきたことかも知れない

これなに?
ひみつのしき
そっかそっか
パパも真似して
そう?これでいい?
満足そうなにんまり

今年の夏は酷暑だ冷夏だ台風だとめまぐるしい

あの揺れは何だったのだ
あの雨、あの崩落、あの爆発
はじまりもおわりも
素粒子となって飛んでゆく
いのち、いのち、いのち、いのち

あれから干支はひとまわりして
とある詩人から教えてもらった
気づけばその詩人たちともこの五年間一度も顔を合わせずにいた
久しぶりに駆けてきた海辺では
山吹色した蜻蛉たちが飛んでいる
零戦みたいな格好で
いくつの目がぼくをとらえて
墓地には精霊たちが戻って来るだろう

ふとした日常や
ともすれば無関係と思える
分散したあれやこれやが
相関関係や因果関係を帯びて
ある一点に収束し凝縮された時間を刻むことがままある

淡く小刻みに体は震えているが
答え合わせほど無意味なものはない

ぼくらはこれから何を解いていくのか
それぞれが交わったり交わらなかったりする中で
くっついたり離れたりを繰り返すあそびをひとしきり楽しんだら
既に知っていたひとつの大きな答えを
思い出すだけなのかも知れない

そしてそれらはきっと
振り返るときにしか解けないものなのだ

投稿者

千葉県

コメント

  1. ずん、ずん、と重く響いてきました。
    諦めのようでもあり深い祈りのようでもあり。
    読んだ後でいろいろと思索が膨らんでいきます。

  2. 人視点で新しいもの、古いもの、ありますが、
    小さな手なんかは新しくて愛でたいものとして認識しています。

    大気を含む地球にある物質は変化はするけれど消えないのかなぁ、だとしたら私たちも古いもので出来ているのかなあ、などとぼんやり考えました。

    お手紙みたいでもあって、返事を送りたくなりました。

  3. 何かこう、この詩からは、因果的必然の世界という自然も感じるし、と同時に、それとは異なる混沌なる根源も、なぜか感じました。
    そして、
    あぶくもさんの優しいお人柄が、この詩から、にじみ出ている気がします。

    お子さん?との、すてきな共同の画詩ですね。

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