独りだけのブルース

机の凹凸に ペンを取られながら
書いた履歴書は クシャクシャな文字で
無理に固めた髪と 薄色のネクタイは
歪に思えた

雨が降ると田舎の道は 泥だらけになって
やりようも分からずに 磨いた革靴を汚した

茶封筒が送られてくるたびに 酒をあおって
一晩中 お気にの歌を歌って誤魔化した

ずっと雨だった 田舎道が途端に晴れると
田んぼの畔に 構わず座り込んで
晴れた広い空の下で ギターをかき鳴らした

水たまりを見てみれば ひどい顔で
手元の酒瓶に残った 酒の雫をなめた

いつまで雨が続くのか分からない
けど晴れてる日もあると知ったから
故郷を飛び出した甲斐はあったかな

独りだけのブルース
誰にも頼れずに ギターにしがみつく
乾いた音色 それは空元気
続く雨の日の中で

投稿者

神奈川県

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