団地

どうしてこんな噓みたい
古びたクレヨン匂い
漂う五時のチャイム
何かを間違えたような気になった

街は上手く機能していて
みんなには仕事が与えられ
笑顔で生きていけるって
信じていた、あの頃

いつからか思い出すんだ
僕が生まれる前の街
くどいシンセの夜景のテレビ
差し込む朝の木漏れ日

一つずつ一歩ずつ
あのコカーニュの国へ
積み木の階段で行けるような
夢と希望に満ちた夕暮れ

迷い込んだ街の中
かろうじて息が吸えるような
小さな生活が整列した
畑の土とトランジスタラジオ

いつからか思い出すんだ
僕のいない未来の街

白飛びした写真の中で
電線だけが影を慕った
遠く望んだ
コカーニュの国
いたずらと思い出だけ

どうしてこんな噓みたい
古びたクレヨン、遊具
漂う五時のチャイム
何かを間違えたような気になった

投稿者

東京都

コメント

  1. 団地ってなんか惹かれるものがあります
    わたしは住んだことないけど(たぶん)、想像できます
    そしてとても懐かしい気持ちになりました

  2. コメントありがとうございます。
    団地いいですよね。
    ノスタルジーをテーマに据えたとき、自ずと団地の風景が浮かびました。

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