コンタクトレンズ

鮮やかさが嫌いだった
その色にたかる蟲も嫌いだ

だからあの湖月を掬って
飲み干してやろうと

灰色の幽邃境のような
雪満ちる寒冷地のような
涙を流す死者のような

その美しさを
本当の光を
見せてやろうと

なのにいつからだろう

薄い歌詞のラブソングが
春の花を流す河川が
青を吐き出す生者が

美しいと思えてしまったのは

いつの間にか
春霞に消えていく

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