どうせ暇ですから

「青春が美しい季節だなんて、愚弄な誰かの虚偽に、僕は僕の全身で持って抵抗する。

 ママ、僕はあなたを侮蔑したい。

 パパ、僕は断固としてあなたを拒む。

 なぜなら僕はこの時、すべて一切を知ってしまったのだから」

『マイケルの美しき夏』 リル・サイオンジー著

岩波文庫所収 850円(税込)

「先生、僕は絶対にパパみたく、大人にはなりたくない!」

「そう、でもあなたのパパはずっとSEXが上手かったわ、たぶん、あなたよりね」

 僕はその時、初めて父の母への背徳を知ってしまった。そして短剣は熱を帯びて、ついにこの家庭教師に屈服せざるをえなかったのだった。

『ビリーとミランダ 麗しきレッスン』  リル・サイオンジー著

フランス書院文庫 850円(税込)

投稿者

徳島県

コメント

  1. ここにきて伏線回収のような作品だなあ。

  2. トノモトさんありがとうございます。暗い世相です。癒しのために書きました。

  3. 暇とかおっしゃらず、時々、ご紹介ください。生への潤滑油になります。油は、大事です。

  4. 長谷川さん、ありがとうございます。時には詩にも諧謔の水を与えてあげなければと思いました。昔はそういうのをたくさん書けたのです。歳をとってしまいました。

  5. あああさん、ありがとうございます。自分が興奮できそうな言葉を思い浮かべて書いてみました。

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