独白
私には何もなかった。
恵まれた容姿も、才能と呼べるものも
そればかりか、人が云う「普通」を何も持ちあわせていなかった
あるのは只、優しい、といわれて育てられたことに甘え
優しくすることで自分を満たした
愚かで滑稽な自己欺瞞の人生であった。
私は孤独が嫌いだ。
一人は心に蛆を宿す
成程腐りきって空っぽな私の体は居心地が良いらしい。
他者の醜さで私の醜さを薄め
見下すことで満たされる私の空っぽ。
蛆が羽化して羽ばたく前に
私は死なねばならんのだ。
私は恵まれている。
何不自由ない暮らしをして、怠惰に生きることさえ許される
私の顔は何時だって辛気を帯びている
満たされない何かが寒風を吹かせるとき
「可哀そう」のセーターで暖を取る
私は不幸でいたいのだ。
私は私が好きだ。
ニヒリズムに心蕩して干渉的になる
なんとなしに吸い続けた煙草に意味を持たせるように
私には意味があったと思い込む
自分を肯定することに必死で、どこまでも自分が可愛い
私は私を嫌いでそんな私が好きで堪らない。
私の毒を白める独り語
起承転結終始もなし私の人生の一頁
瞬きさえままならない私は
空疎な譫言で私を慰める。
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