写楽
久々に寿司屋の暖簾をくぐり
独り腰を下ろす
卓にはコロナ対策に透明の板が立ち
私の人影がうつる
お猪口に注いだ冷や酒が進み
硝子の徳利も軽くなる頃・・・
影がそっと囁いた
───お前は一体何者か?
不意に
わたしがわたしであることが
世にも不思議であるような
何か自分のやることがあるような
思念は宙に浮かんで、消えた
美味い中トロを
食べ終えて
写楽という名の酒の残りを
くいと一口、呑み干して
私はがららと席を立つ
久々に寿司屋の暖簾をくぐり
独り腰を下ろす
卓にはコロナ対策に透明の板が立ち
私の人影がうつる
お猪口に注いだ冷や酒が進み
硝子の徳利も軽くなる頃・・・
影がそっと囁いた
───お前は一体何者か?
不意に
わたしがわたしであることが
世にも不思議であるような
何か自分のやることがあるような
思念は宙に浮かんで、消えた
美味い中トロを
食べ終えて
写楽という名の酒の残りを
くいと一口、呑み干して
私はがららと席を立つ
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コメント
───お前は一体何者か? という問いなどと、写楽、という題が呼応して 深い境地が浮かび上がるようですね。
すてきな詩です。
こしごえさん
ありがとうございます☺
詩作しながら、題と内容が呼応することに気づきました。こういう偶然( 必然 )性は、大事にしたいです。
粋!
そして、1人で飲んでいて
ふと、立ち止まる世界
雰囲気自体が立ち止まり
頭に流れてくる
那津na2さん
日々を味わいふと、不思議を見つけたいです。