武蔵野線車内より
向かいの長椅子には
日本人の老人が隅にひとり
それから
出生時から肌を焼いた
若者が六人
僕の知らぬ呪文を車内に溢れさす
窓には
いまにもはちきれそうな黒雲だが
はるか
向こうの彼らの空は
一番星がか細くささめく
花屋を薔薇が照らし
夕暮れに街灯が匂い
月夜を溜息が仰ぐ
すでに溢れ出す夜だった
向かいの長椅子には
日本人の老人が隅にひとり
それから
出生時から肌を焼いた
若者が六人
僕の知らぬ呪文を車内に溢れさす
窓には
いまにもはちきれそうな黒雲だが
はるか
向こうの彼らの空は
一番星がか細くささめく
花屋を薔薇が照らし
夕暮れに街灯が匂い
月夜を溜息が仰ぐ
すでに溢れ出す夜だった
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コメント
こちらも今までの私らしからぬ作。試行錯誤しています。
ワンシーンの切り抜き方が格好良いです。
@トノモトショウさん
ありがとうございます。現在いろいろと試行錯誤中です。いままでは何となく「月下の一群」に乗りそうな詩を書いていました。その後、少し年を経てちょっと変容しつつあったのですが、仕事が忙しくなったことと興味の分野が他に移ったことで、あまり詩を書かなくなりましたが、ここ最近また書こうと思い始め、少しばかりスタイルを変えつつあります。なんて誰も聞かない独り言を。。。
詩行の描写に味わいがあって その空気感がすてきで好きです。
出生時から肌を焼いた若者
好きな表現です
@こしごえ
さん ありがとうございます。自分としてはまだまだだと思っております。
@佐藤宏
さん ありがとうございます。そう言って下さるとうれしいです。そこはかなり戸惑いつつ書いたところなので。