星の夜と君

ひとりの夜に僕は怯えて
君と過ごした夢を見ていた
それはまるでふたりで
生きた過去を求めるように

ふたりの夜は君と並んで
なぞる星座に名前をつけた
それはまるでひとりで
泣いた過去から目逸らすように

ひとりの夜に僕は彷徨い
夜空に君の星を探した
それはまるでふたりで
笑う未来を求めるように

ふたりの夜は全て忘れて
君の記憶は朝日に消えた
それはまるでひとりで
生きる未来を見据えるように

投稿者

京都府

コメント

  1. ひとりの夜とふたりの夜がきれいにうまく並んでいますね。
    この詩の話者の思いがこころにじーんとしみます。

  2. ひとりの時ほどふたりを想い、ふたりの時ほどひとりを顧みる、ってのがオツだなあと思いました。

  3. ひとりとふたり、過去と未来が対比されていて、それでいて最終連がいろんな意味にとれる雰囲気で良いですね。

  4. ある一夜のストーリーに思えました。各連の各行が対になっていて綺麗な構造ですね。面白いです。

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