ノートルダムの毛虫男
かくして此処にこうして這いつくばっているので御座います
柱時計を抱えておりましたゆえ
歴史の重さに耐えられずこんな姿になり果てたので御座います
恐山にイタコはいませんでした
戦うことなど出来なかった私めは自ら望んで
胴体だけの体となったので御座います
武器の持てぬこの体は
私めの世界平和の祈りなので御座います
転がされるだけの私めにとって
誰が打ち放ったのかはわかりませぬが
ただ大聖堂が赤く染まり仆れるのを
横向きに美しく眺めるだけの人生でした
そうそう想像力こそは最も高く飛べる
生き物なので御座います
美しい蝶かあるいは醜い毒蛾となって
私めもいつか飛び立つので御座います
さぁさぁみなさん、ご一緒に!
お恵みであれば
こちらのQRコードへお願いいたします!
コメント
たかぼさんから光栄にもご指名にあずかりましたので、間男、始めてみました。
12人の怒れる男
12人の優しい日本人
12人のおかしな大阪人
12人の死にたい子どもたち
みたいなオマージュの連鎖風にしてみました。
ありがとうございます! まだ公開されていない作品も含めて晴れて四部作となりましたね。あぶくも作品では、大聖堂の火災、QRコードなど時代性も織り込まれて、立派な毛虫男ができあがりました。
@たかぼ
さん、ありがとうございます。
中原桐人さん作品はググって探し当てましたので、しっかりと拝読いたしましたよ〜。とても素敵な作品でした。
4匹目の毛虫が誰かの道具みたいな物乞いとなってしまい、恐縮です!
ここで説明するのもなんですが、
①100人の詩人からタイトルを募集してトノモトが詩を書くよという企画
②タイトルをそのままお返しして、提供者自身に書いてもらうという企画
③トノモトと同じように100のタイトルにみんな挑戦してみない?という企画
てな具合で、広げていったものなので、是非他のタイトルでもやってみて欲しいです。きっとあぶくもさんならできる(笑)
@トノモトショウ
さん、ありがとうございます。
しかし、壮大な企画ですよね〜。
つか、①をトノモト氏がずっと続けていることへのリスペクトが大元にありました。参加できて光栄です!
幻覚の世界を思います。どきりとする描写もありながらエモーショナルです。
QRコードの先、どんなものか一度だけみてみたいですね。
@トノモトショウ
さん。解説、実は②③は知らなかった(覚えてなかった)ので読めてよかったです。
@たちばなまこと
さん、ありがとうございます。
QRコードの先はPayPay的なことですねw