高所恐怖症

高所恐怖症

私の猫背の中に
翼が埋まっているんぢゃないかと
ときどき不安になるのは
冗句なんかぢゃない

私の先祖の誰かが
かつて雷に打たれて墜ちたんぢゃないかと
余計なことを考えてしまうのは
比喩なんかぢゃない

私は土の星の下に生まれた
大地の上では自由だが
それ以上の夢なんか見ちゃいけない

翼はいらない
飛ぶことが怖くてたまらない

あああ

掌にびっしり汗をかきながら
こんなもの書くんぢゃなかった

投稿者

東京都

コメント

  1. なかなか撮れそうで撮れなさそうな一枚ですね。高所から下を見る高所恐怖は普通ですが、この写真を見て思うのは、下から上を見る高所恐怖ってのもあるということです。高い空に落ちていくような……

  2. 思わずくすりと微笑んでしまう詩ですね。
    3連続いて終連にまとまっていく、この流れが大好きです。
    いつも粋なものを拝見し、嬉しい限りです。

  3. 私も、高所恐怖症ですので、この詩の臨場感はわかります。臨場感が、そのままユーモアになっていますね。余談ですが、今、マンションの5階に住んでいます。…恐いです。

  4. かっこいい写真!

    ユーモラスに書かれていますが心の痛みも感じます。

  5. たかぼ さん
    >コメントありがとうございます
    新宿御苑で撮りました。セスナっぽい音がしたのでレンズを向けたら、偶然撮れました。
    高所恐怖症の超マイナス思考がなせるわざなのかもしれません。
    高い空に落ちていくなんて。。。素晴らしい悪夢です(笑)

    ザイチ さん
    >コメントありがとうございます
    いつも丁寧に読み込んでいただいてうれしい限りです。
    私の得意とする「テンプレート詩」という悪癖ですが
    褒めていただくと死ぬまでやってしまうかもしれません(笑)

    長谷川 忍 さん
    >コメントありがとうございます
    ああ、お仲間がいらっしゃったのですね!
    どんなに歳を重ねてもこの病だけは克服できないみたいです。
    マンションの5階ですか。。。3階以上は苦行ですね。
    私も以前マンションの11階に住んだことがあって、毎日仮死状態でした(笑)

    たちばなまこと さん
    >コメントありがとうございます
    自分が良いと思う写真は偶然撮れたものばかりです。
    まだ、そんなウデでしかありません。
    写真は詩以上に底無し沼です。
    まあ、底が無いほうが怖くないので助かりますが(笑)

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