日暮れの知らせに

遥かカリフォルニアをハリケーンが襲い
濁流に家は呑まれ車は流され
百を超える光が薄れては消えた
仰げば東京上空を弾道ミサイルが舞い

俯いて悼む心という心に
深い泥濘の影を落とした
冬将軍は哄笑と残酷を連れ回し
ひまわりの丘で暴虐の限りを尽くした

「嗚呼」と頭を抱えて目を落とせば
咽せって漏れた吐息は行き場を失い
言葉少なにうち沈む横顔は

いつから笑むことを忘れ
瓦礫の街角はいまも薄暗く
顔のない人が道端に立ち尽くしていた

投稿者

茨城県

コメント

  1. 今日的なソネットですね。

  2. 離れたところでの出来事だから何も出来ないと思いがちですが、目の前で起きて何か出来るかと問われると自信は無いです。

  3. @たかぼ
    さん そうですね。311の時には妻は実家の東北におり(無事でしたが、2,3日は連絡が取れずにもう…かとも思ってました)、もっと前にどっかの団体が地下鉄にサリンを撒いた時には、親しかった友人の使っていた路線だったこともあり、最近ではそれこそzoomで話をしていたアメリカ人が、車は流されたし家は停電で云々と言いだして…。もう災害は(戦争を含め)自分を直撃しないまでも無縁ではあり得ないなあ、と思った次第です。

  4. @たちばなまこと
    さん 自分もそうです。何もできずにいます。。。

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