凧的公園にて
昼ごはんを食べて、凧を持って、外へ飛び出す
ポプラ的公園へと、絶対的存在とする、コンニチの
風は完璧である世界一である
すでにして東からの風に頬は熱い
橋本君の歯は白い寒風的に白い
そして森本君のそれは、ちょっと待て君のそれは
NASA的新しいやつではないか、ゲイラカイト
しかしてそれは日本的情緒的教育的に問題が
あるのであるが、ちょっと貸してね
それでなくてもこの公園には電線がない
多くの少年はもちろん、あのように我々の女神も
そう女神もマイ凧を持って来ているのだ
女神の凧は必然的に負けることを容認しないオオゴンの龍である
そいつが青空にキラキラと光る
しかしてその前に我々は光速的に糸を伸ばす
簡単に抜かされてしまうわけには行かないのだ
限界まで、限界のその先まで、糸の限り
それは空に於いては思想の限界である
強風にあおられて、理念はくるくると舞う
それはソフィアの苦しみの限界である
イデアの空撮する、人間の限界である
恐ろしくとも正しくとも、理性はこの風を力とする
そして見よ、わたしの凧は限界まで昇る
風の中でわたしはいまや世界を支配している
この空中の支配こそは、イデアする実現的アテナイの空
けだし女神は赤い毛糸の帽子でほほえむ
その素足は、完全なるなめらかさを象徴する
アテネーの神の神秘の言葉によって
わたしは空とともに、女神の歌をわが掌中にするもの
神官たちよ、聖なる火を焚け
ここにすべての青空はギリシャの全土を畏敬の大地とする
わたしの凧は、レモン的強風は
白亜の大理石の神殿から
光風とともに出現する愛らしい女神の
すばらしく完璧なプロポーション、それは実に
過去と現在と未来を結晶する美である
空を見よ、突然に風は方向を変え
わたしの凧はグルグルと旋回し
墜落を始める
少年よ神話となれ!
大地の神よ
その豊かな乳房を見せよ!
実に、実に、イデアは
墜落する! 。
コメント
ありがとうございます。少年時の遊びもネタにできそうですので、「独楽まわし」などでも作品にできたらと思います。