予感
外にそろりと出る瞬間は袴を着ているような気がして堕落する人の目には敵わない偽物の星が今年も北極星 雪流星彗星飛び降り自殺のように白がひらひらと舞う 若者がいるきみは花火を見つめて橋から転落する崖崩れ足がなくなったと思ったらきみはほかのことを考えながら道が凍っている誰も来ないこのまま孤独死果ては時間が止まるまで生きているという言葉に置き換える終電が鳴っている鳴き声は号泣のようだ外は寒いだからこそぼくの汚れた心を凍結させて春になった頃には虫とともに土がチョコレートアイスみたいに見えて思わずそれを食べてしまうおいしかったねきみと過ごしてあたたかい日々だったアイスが溶けるこぼれ落ちる土に帰って花になる そして春になる 一人前になったね はじめまして きみの友達です
コメント
こ、これは
一種、トランス状態になった時に
このますこさんの予感という詩のような、連続した不確かさと確かさの言葉を紡げる時があります
とっても素敵です
ありがとうございます!呑みこまれるような言葉は詩人に共通する体験なのかもしれませんね。