さくら　さくら

わたし　は　じゅもん　を　となえる

さくら　さくら
さくら　さくら

いべんと　が　はじまる　の　は　ちょうど　さくら　の　きせつ　らしい　ね

でも　いま　せかい　は　のどか
ただ　ただ　のどか

さくら　さくら
さくら　さくら
にほん　の　さくら

わたし　は　おだやか　に　ひび　を　おくって　いる
うつろう　せかい　は　ただ　おだやか　に　おわって　いく

ぎんこう　が　とうさん　した　にゅーす　が　せかい　を　はしる

うつろって　きた　ものたち　は
おだやか　に　ほろんで　いく

だれも　こころ　を　みだしては　いけない

ただ　しずか　に
おわる　せかい　を　みおくりなさい

ほろびて　いく　ものたち　に
なさけ　を　かける　ひつよう　は　ない
ほろびて　いく　ものたち　に
なさけを　かける　こと　は　むだ　だから

ただ
さくら　さくら

ほろび　ゆく　もの　は
ほろび　させよ
そこに
ひとひら　の
かなしみ　も
あわれみ　も
あたえぬ　まま

ただ　ただ　ほろびさせよ

あなた　は
その　ありさま　を
しずか　に　みおくりなさい
かみ　の　おもい　の　まま　に
ただ　ほろびて　ゆく　もの　たち　は

ほろびて　ゆく　が　よい

さくら　さくら
み　に　ゆかん

やよい　の　そら　を　うずめる
はなびら　の　ふぶき　と
あさい　ねむり　に　まぎれて

み　に　ゆかん