握りしめた手

固く強く握りしめた手

それはどこか勇ましく
それはきっと懐かしく
それはいつかの思い出

ふと目を落とすと
重なり合った手がはーとに見えた
そう思ってほほ笑んだのは
手が赤くなったあの冬の日

君はただ握った手を見つめて
冷たいね、と

冷たかったのは
私の手でも君の手でも
冬の寒さでもなかった

それに気づいたのは

空から星が降ったあの夜
瞳から星が生まれたあの夜

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