ユーラシア
ぴー 桃の葉が 夏の ぴー
飛行場が飛び立つ ガランスの
くちびるには ほど近い あくせるを
空気の燻製の博士の剥製の ぴー
さっきからどこかから 聞こえて来る
笛の音 幻聴ではない 笛の音 ぴー ぴー
ケリと言う鳥の声だろうか
しかし ケリの声は ぴー ではないはずではと 思う
ぴー そしてそれが春の ユーラシア
大陸の声である もちろんのこと 春は人間である
大地を踏みしめて歩く 人間である
ぴー もしかしたら 草笛 かも知れないな
アジアンスタイルの 帽子と 生命の
バッタたちが 草原を渡る そのときには
タゴールの歌が聞こえるだろう
ぴー ぴー ぴー それらの叫びがこの春である
そして 本当には声であり わたしの声が
ぴー である
馬が駆けている そのひづめの 音が ぴー
と聞こえるのが 不思議
天蓋 それが 声として わたしをつつむ
モヘンジョダロの方角から
ぴー 聞こえるでしょ
ぴー あなたの耳にも
ぴー それは空から。
コメント
鼻歌みたいでおもしろかわいいです。
1829 書いてみたいのですが、いまだ適当な案が出て来ません。しばらくお待ちください。