終わらない
存在の位置づけを吐き出していたのは女子二人
鞄に忍ばせていたしこりを
栗色に塗られた指先とラメ色の爪でころがせて
クリームソーダーに放り込むと
話はどんどん泡立っていく
アイツらとテメーらの制服がぶつけ合う石は
因数分解では解けない
代入すれば凶器になり
高笑いで正解を導入する
プリーツスカートの円周率を測定したがるハイエナたち、
お金でパスワードを購入しようとしたが
すでにブロック済み
カウンターの隅でこれらの記事を打ち終わる前に
事件は解決したと
働き者たちが日給を数えて帳簿をめくる
プライドがあるから生きていける、と
ケムリを送りたがるおじさんの、
フカシた高みの見物のおかげで
施設への階段は開かれる
終電はとっくに出てしまったのに
目の前にぶら下がる、
おいしいキャッチ―を追いかけて
天使たちが羽ばたいていく
「今」を楽しく見せるため
身の丈では満足できなかった話し合いが
どうやら
「今」になってもおわらない
コメント
「今」さえ良ければ、という思考回路が想像力をどんどん奪っていくような気がします。
ロックを感じました。
nonyaさん、
コメントありがとうございます。
自分の考えの中にも「今」さえ無難であればと考えるところは多々あります。
コメントに再度、反省の点と感謝も込めて。
流暢で粋で少しチャーミングだなあ、と思いました。すてきです。
古典的な詩を現代の鏡で映したような普遍的な人間の葛藤を感じました。
たちばなまこと/mikaさん、
コメントありがとうございます。褒められると延びます^^
taimoleonさん、
コメントありがとうございます。難しいですね^^;