桃谷商店街
日は高く 躰に熱のこもる午後
黒門市場を散策してきた私が次いで覗き
初めて巡った通りでは
同じアーケードの下なのに
戸惑うほどの雰囲気の違いに包まれる
昔ながらの街の薬屋や漢方薬専門店
近所の人のために売っている お寿司や和菓子
ケーキ屋さんがあって
眼鏡屋さん、下着売り場
音楽教室や個人営業店のブティック
あっ と立ち止まってしまう美容室『きくや』の
ガラス扉に装飾された文字
「ななっ、ビューティーサロンやで。昭和やなぁ!」
ホッと息つく下町感
そして私の足を
洋食屋さん『RESTAURANT SABOTEN 』の
店先のディスプレイが引き寄せる
「いっぺん、ここでお昼食べてみたいな!」
連れ立って歩く彼とは同じ事を
思った瞬間
五百三十円の大きなホットケーキ、サービスランチは珈琲付き八百円
洋食メインで和定食もあり 気さくだけど気品のある店構え
厨房のコックさんの姿まで想い浮かべてしまう
生活臭が小ざっぱりしている都会の商店街
年内中にきっと
また もう一度来るんだ
生温いペットボトルのお茶を
JR大阪環状線桃谷駅のホームで飲み切った
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