どとれ

となり合うどとれ
どなり合うどとれ
大好物なアバンギャルドの音がする

寝そべるように君のとなり
この不協和音がいつか和音となり
音の世界が雄弁に広がるさまを
僕たちは進化しながら待ち続ける

それがあのとき君と
僕が勝手に交わした約束なんだ

どとれ
どとれ

ほら見てごらんよ聴いてごらんよ
まったくそれは
僕たちのことみたいじゃないか

投稿者

千葉県

コメント

  1. 「どとれ」を検索してみたけど、既成の言葉じゃないみたいですね。
    ド取れ? ど と れ?  ? まあ、私にはその言葉の真意は分かりませんが。この不協和音がいつか和音となり、とあるので、音階の「ど」と「れ」でいいのかな?、と。
    でも、この詩に書かれていることが、そのままそう言ってるでしょう?と語り掛けてくる、この詩には、いのち(魂)とこころがあるように感じます。

    それがあのとき君と
    僕が勝手に交わした約束なんだ

    題も含めた全体あってのことなんだけど、この第3連が特に好き♪「僕」の大事な「君」という存在を感じます。

  2. @こしごえ
    さん、コメントありがとうございます。
    『この詩には、いのち(魂)とこころがあるように感じます。」と言ってもらえてとても嬉しいです。お近くに何か楽器がありましたら、ドとレという隣り合う音を同時に鳴らした不協和音を聴きながら読んでみてください。

  3.  作品とコメントを拝読致しまして、ピアノでドとレを同時に鳴らした
    不協和音を聴いてから、再読させていただきました。
     第二連目が…ふと、まだまだ人生「お子ちゃまランチ」な私に、痛く
    響いてきました。(・・;) ゞ
     最初から…耳触り良い美しい和音でなきゃ、私って嫌だったのかも?
    しれない、とか…そんな自分の浅はかさ感じてしまいました。…。
     作品からは、精神の躍動感や思いやり、深い愛情が伝わって来る様に
    思いました。

  4. @リリー
    さん、音鳴らして再読までしてコメント頂けるなんて感無量です。「どとれ」が「どとる」という仮想動詞の命令形のように聞こえてきたら本望です(^^)
    二連目はというか詩全体を通してですが、音楽家である友人との昔々の対話からインスピレーションを得て生まれました。人生『まんぷく定食(大盛り)』を年甲斐もなくやめられない(比喩ですよ、もちろんw)ような私的には自己救済のようなものです。ドとレに当たるものが恋人や夫婦かも、あるいは自然と人間、はたまた隣国かも知れず、、、
    丁寧に読んで頂きコメントくださり、ありがとうございます!

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