キリルの女

キリルの女

鉄砲水が壊滅する時には
愛するこころの女も押し流される
ジャバラでジャグリングで邪教である
人殺しの愛人で
背中の割れた蝉の顔である
たどたどしく狼の歌を遠吠えする
かなりの流域をどす黒く不安のけだものとする
アバンギャルドの乳房で
窒息したいと彼等は言っていたので
通底する暗部からの信号機はくつくつと
クラッシュして果物の邪神の猿ぐつわ
かっぽれと言い、ヌッポレと言い、ぬわーと言う
ほぞのあたりの十字架のぬるぬると流れ出す
悲惨である鼻惨であるビーさんである
ところどころのスイッチョが鳴く
皇帝陛下のカーマスートラ
ジャズ的心臓の刻む臨月は
パッパ、パップシュ、ワッパ、ワルリーゲン
女の唇はプッパ、ピリッパ、ワルワルローゲラ
神秘的湖の交差する腕相撲の一部
ヘルダーリンの春の音楽の一条からのピアノ曲
ビリビリと舌はふるえているか
スカイラークの炎の噴出する映像美の
タリルタリール、タララーリ、映像する裸体、ゆたかな尻
乳房と顔と乳房と肉のたるみと
永遠に愛している女のしたたかなアルファベト
アルチュールの香水が皇帝陛下の鼻先を流れ落ち
ベッドの飾りが金銀に揺れる
しこたま、愛欲の流れを呪い
四国の魂の淫欲のだましうち
キスをくださいホンジェラスの
チューインガムの磔の鉄釘のバタフライのしもじもの
女はキリルの女です
かっきりと。

投稿者

岡山県

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