水管橋に降り注ぐ光
何がしたかったの
わたしの腕も指も
多分、人より短い
変わっていく時間は
変わり続けて
気がつけば
アパートばかりが
目立って増えていった

あなたを思う時
あなたは父
あなたは母
あなたは恋人
あなたは妻、あなたは夫、あなたは
娘、あなたは息子、あなたは恩師、
あなたは友人、あなたは季節、あな
たは名前、あなたは後悔、あなたは
なぞなぞ、あなたはわたし

話さなければいけないことは
たくさんあったはずなのに
水溜りの上に掛かった
虹に気を取られて
一センチ先、
一ミリ先にあるあなたを
見失ってしまった

投稿者

コメント

  1. これは、いい意味で、たもつさんらしくない詩ですね。でもすごく好きです。
    虹はいいですよね。その時にしか見ることができないし、その時でさえ違う角度からは見ることもできない。虹は「見えてる」のではなくて「見せてくれている」んだと思います。叶うならば、ずっと見ていたい。

  2. @大覚アキラ
    大覚アキラさん、コメントありがとうございます。むかしは、僕、君、で詩を書いていたのですが、最近は言葉にのやわらかさが好きで、わたし、あなた、で詩を書いています。何故か、現実社会や掲示板で、あなた、を使うと荒れてしまいますが。
    出会った人、出会う人、これからどれくらいの人やものに、あなたと呼びかけることができるのだろう、などと。

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