朝
病室が移動した
同じ南向きで横に二部屋分
僅かな角度で見える街並が違って見えた
見えなかったものが見えるようになった
病院に平行した路地が一本あって
その上にそこにつながる坂道が見えて
大きなお寺の向こうには県道
神奈中の黄色いバスが動いている
おそらくその先は、国道一号との交差点
路地や坂道には、働きに行く人が
早足で歩いていたり
自転車を漕いでいたり
高校生たちは駆け下りていく
車も行き交い
ちょっと先には
白い雲と調和した青い空
路地と坂道の間の草広がる庭を
おじさんに連れられた
かわいい柴犬が
もうすぐ散歩に出てくるかなぁ
コメント
トミタタミトさんの語り口がとても好きで、もしかしたら自分も何か書けるのではないかと思ってしまう。目に映るものすべてに声をかけたくなる。
たけだたもつ様 ありがとうございます。とある蛙さんのお知り合いなのですね。
@トミタタミト
私が投稿した詩に……とある蛙さんに温かいコメントをいただき、私が勝手に同じ時代を生きた仲間と思っているだけかと思います。服部さんに朗読していただいた詩は追悼、というより、……とある蛙さんにいっぱいのいいねをいただきたく書きました。