怖い話
令和五年 年の瀬
新築マンションの友人宅、
「ちょっと、閉め忘れてるやんかあ。」
廊下から彼女が閉める
トイレの扉
「ごめん。癖やねん。」
リビングで
お裾分けに持参した林檎と
通販で安かった千葉県産のピーナッツを
一緒に齧りながら話す
私のとりつかれてしまった
怖い想像
第三土曜の夜は集会室で
自治会の組長当番の連絡会議、
その情報交換で知った実話
中年のご夫婦Sさん宅で
二人暮らしな奥さんが
古くなったドアノブが効かなくなり
トイレに閉じ込められたのだ
背筋に さぶいものが走った独居の私
会社から帰宅すれば
たいてい携帯持たずトイレへ入る
もしも休日の前日に
同じ目に合ったら
仮に 携帯を持っていたとしても
マンション管理事務所には誰もおらず
下の階に住まうFさん宅へ連絡して
翌日 玄関の鍵を壊し救助してもらうしかない
頷きながら聞く彼女の膝の上から
床へ降りた愛猫
ツン と尻尾を立てて私の足許で
無意識に笑っているように見えた
コメント
猫は何を笑っていたのだろう。扉なんて面倒くさいものを作るからだよ、まったく人間は。ってところでしょうか。
最近は完全部屋飼いみたいな感じですが、以前実家で飼っていたときは自由に内と外を行き来できるようにしていました。
閉じ込められるだけなら、笑い話にもなりますが(さすがに一晩は笑い話にはならんか)、心臓や血管関連で倒れた、なんてことになると洒落にならないですね。
そんな心配も猫にしてみれば滑稽に見えるのかもしれません。
@たけだたもつ
様へ
読んでくださいまして、どうもありがとうございます!^ ^
ご感想のコメントを、お寄せいただき嬉しいです。
話に聞くと、完全部屋飼いの猫ちゃんが、うっかり外へ出ちゃうと
迷子になって「犬のおまわりさん」みたいに、なっちゃうらしいですぅ。
いえ、マンションの玄関扉を壊すとなると相場が2万8千円程かかる
みたいで。出費も痛いけれど。閉じ込められたら一晩、トイレの手洗いの水…
飲むわけにもいかないしぃ(ーー;)ゞけっこう辛いなぁ。
ほんとに、築古マンションでは高齢化が進んでいるので地域活動での、
お声掛けや見まわりが大切ですね。