錆色の翅粉

錆色の翅粉

光は彩し 期待はまぶしく
願わくは燭台として
降りたったシジミ蝶

群青うるわしく 翠碧いちじるしく
わきあがる幼き玉むしたち 

あつき頬を摘まれた繭たちは
甘んじて凝視を浴びる

染み出す雫を阻まれた蛹たちは
先んじて自戒を込める

重なる大小の翳翅は
かろうじて錆粉を撒きちらす

投稿者

広島県

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