旅路

漆黒の夜は墨を流すよう
月を映す川面に
ひとひら ふたひら はらはらと
桜花びら舞い落ちて
ゆるり ゆらり 花筏
きみの面ざしを垣間見て
もういいよと呟いた

漂泊の脚はすでに萎え
想いは遠く微かに消える
肩に積もる花びらを払うことなく
求めているは
闇路の褥
花埋み

投稿者

埼玉県

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