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ほどよく温んだ風が
みみたぶを掠めたら
あなたの好きな
「は」で始まる季節
生垣の横の
赤い自転車が
見当たらない
2ブロック先の十字路が
ふんわりとしたら
あなたの好きな
「る」で終わる季節
今年もあなたの
束の間の花巡りが
幕を開ける
ペダルを漕ぐあなたの
後ろ姿を想い浮かべながら
わたしの中の血潮も
緩やかに満ちていく
ほどよく温んだ風が
みみたぶを掠めたら
あなたの好きな
「は」で始まる季節
生垣の横の
赤い自転車が
見当たらない
2ブロック先の十字路が
ふんわりとしたら
あなたの好きな
「る」で終わる季節
今年もあなたの
束の間の花巡りが
幕を開ける
ペダルを漕ぐあなたの
後ろ姿を想い浮かべながら
わたしの中の血潮も
緩やかに満ちていく
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コメント
優しいですね。
@北杜アトム さん
>コメントありがとうございます
そんなに優しくはないのです。
あなたのきまぐれは
ほとんど放置してます(笑)
素敵な詩ですね。赤いものは血のつながりなのかな。生まれ落ちて、なのに離れ難い存在。赤い自転車の存在が、桜の情景とともに、心に沁みてきました。
@ザイチ さん
>コメントありがとうございます
すみません、あやうく見落とすところでした。
実は、この詩はかなりリアルなのです (笑)
この登場人物はとにかく赤い自転車が好きで
品切れと分ると遠くまで買いにいく人物です。
ザイチさんの感想を拝見して、なるほどと
彼女の行動パターンが少し理解できたような気がします。