形骸

形骸

言いたいことなんてもう何もないのに
それでもただここにこうして立っている

すると誰かがやってきて
呆れたり
面白がったり
頼ってくれたり
あるいはひょっこり顔を出して
映えもしない写真を一緒に撮ったり
したんだ

詩の一節を
あるいは一編のすべてを
括弧にして抜き去ってしまったなら
誰かが好き勝手に何かを投影して
言葉を埋めたりそのままにしたり
するんだろう

枠さえいずれ朽ちゆく中で
今まであったものがなくなると
それは新しくあるということが始まるのだ

投稿者

千葉県

コメント

  1. 想像が膨らみますね。どんな言葉を入れてみようか。短い詩がよいかも。…ドライバーを刺激しない程度の。

  2. 人の写真や絵を見るのは、自分が気付いてもいないものの輪郭が浮き出ているから好きです。
    詩もそうです。
    まさに誰かであると感じます。

  3. @長谷川 忍
    さん、コメントありがとうございます。
    短い詩、良いですね。
    頽廃と意味の欠損みたいな、私の大好物を見つけてしまった結果出来上がった画詩です。

  4. @たちばなまこと
    さん、コメントありがとうございます。
    「自分が気付いてもいないものの輪郭が浮き出て」
    まさにまさに、激しく同意します!
    たちまこさんのこのコメント、なんか言いたいこと言ってくれたみたいな嬉しさがあります。

  5. 僕は電柱(電信柱)に惹かれるのよねーこの写真の道路標識?の枠?ええ感じに錆びちょるよねーいま確認したら道路標識にしちゃー背が低いねー横断中の黄色い旗入れかいな?想像ふくらむねー写真のことばっかいってしもうてごめんねーまたよろしく哀愁!

  6. @三明十種
    さん、コメントありがとうございます。
    電信柱、良いですね、昔は木製の電柱が多くあったなぁ。でもコンクリートの方が萌える気もする。

コメントするためには、 ログイン してください。