アナクリアム

そうした説明では何かが抜け落ちている
世界の洪水の映像が大量にあふれていて
ガルシアの本屋も泥水に流されて行く
ブラジル産のニシキヘビの缶詰が我が町のスーパーにも並ぶ
缶の横には料理方法が細かな文字で奇祭されている
踊り子たちが缶を両手にもって踊る
サンバのリズムで
平行的に社会鍋に投入される豚の肉塊
すばらしく乳房もゆれる
その後、知事は牛乳のホースを栄誉の力で持ちあげて
街頭の観光客にぶちまけるのである
白く濁った眼球の奥では
世界のシンボルである二人の男が互いの肩を抱き合っている
百年もの間、ミサイルは空中にとどまっていて
牛の角が自動車業界のドアの付近に大穴を開けている
知ることもなく、さらに知識の蒙昧として
ベルセデスベンツ、重厚なパン焼き機が設置されている
人間の頭のシグナルで
ボーイソプラノの壁が開かれる
魚類の養殖技能生がハマチのプールに投げ込まれる
それは聖なる歌の誕生の瞬間に
横顔の彼女の
なめらかに加工されて行く彼女の
記載された喉の奥の弁能機能
〈最果て通信〉の喉の奥の
ゆるくこだわりのしたごしらえ
魚料理のアクセントであろう
ヒントとともにキャビアの缶を開いて覗き見ると
アクアの良識と言うピョンチャンの方式が
片方の足を鍋の中へと
ひっぱっている
ドレスデンへの爆撃が鍋の蓋を熱くしている
逢着した二人の親密な気配がしめしているのは
アブ、キアシナガバチ、コナガ、メシイタ男
きれぎれの西方浄土の祭りへと
新感覚の蒸気機関で
ものぐるいする女と男の
ジャスミンのロボットアームで
君自身を
ボトルにそそぐしかない。