積雲

 小道を下り来て
 民家の土塀から乗り出している
 酔芙蓉の太い枝に足が止まる

 真昼の日差しを浴びる 幾つもの
 いくつもの花を見てしまう
 どれもがすっかり酔い心地
 
 木は通りすがりの私の顔など
 覚えていないから
 それでも
 誰かに聞いて欲しかったのです

 この坂、見下ろす街並みに 
 わき立っている雲の峰は
 枝に咲き誇るものの
 今朝のすがたであるかの様

 青を跨いで あの雲に 
 ぽつんと腰かけてみよう
 このすがすがしい白の臨場も
 あるときまでの まばゆさだから
 
 
 

投稿者

滋賀県

コメント

  1. 初めての詩集を上梓しました。

     著者名 あだちリリー「風のいろ」 サンライズ出版株式会社
     2024年7月20日発行 プロフィールに詳細事項ございます。

     この度は、詩集を刊行するという夢を叶えることが出来ました。これも、
    日本WEB詩人会へ参加させていただいたお蔭だと思っております。こちらで
    公開させてもらいました作品も、詩集へ納めましたので数作を削除させて頂き
    ました。作品をお読みくださいました方からの、あたたかいメッセージは、
    手元にコピーしまして大切に保管いたしております。
     このコメントの場をお借りしまして、初めての詩集刊行のお知らせと私の
    公開させていただく作品を、お読みくださいます皆様にお礼を申し上げます。
    これからも、どうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

  2. リリーさん、詩集をお出しになられたんですね、おめでとうございます

  3. @雨音陽炎
        さまへ

     お読みいただきまして、あたたかいコメントをお寄せくださり
    どうもありがとうございます! とても嬉しいです。(*^^*)
     若い頃、一度は詩作から離れて書けなくなった時期もあったの
    ですけれど……。生涯に一冊、と思って希み続けてきました詩集を
    今回出版する事が出来ました。
     詩友からは、二冊目に向けて頑張ればいいじゃないかと励まされ、
    これからもマイペースで取り組んでいきたいと思っています。
     今後とも、よろしくお願いします。m(_ _)m

  4. 3連目、特に印象に残りました。

  5. @あまね/saku
         様へ

     読んでいただいてコメントをくださり、どうもありがとうございます。^^
     第三連目にご注目くださいました事、とても嬉しく思います。

  6. 最後の連の、「青を跨いで あの雲に ぽつんと腰かけてみよう」のところが、イメージが膨らみ、視界が広がるようで、素敵だなと思いました。はかなくも印象的な夏の情景が浮かびました。
    リリーさん、詩集のご出版おめでとうございます!!!
    積み重ねてきたものが1つの形になるって、素晴らしいですね (*^^*)  多くの方にリリーさんの詩が届きますように。

  7. @ayami
       さまへ

     お読みいただきまして、ご感想のコメントとお祝いのメッセージまで
    いただきまして大変嬉しいです!どうもありがとうございます!m(_ _)m
     この最終連は、しぶとく書き直しました。^^;
     最初は、以下の原稿でした。

     第四連目が、この坂、/見下ろす街並みに/わき立っている雲の峰/ぽつん と/あの雲に腰かけてみよう

     第五連目が、枝に咲き誇るものの/今朝のすがたであるかの様な/残っているものは何もない/この、すがすがしい白の臨場を

     これでは、もうひとつ情景が絞りこめておらず分かりづらいとの、読者側の批評を受けまして、現在の原稿に改訂いたしました。

     ayamiさまの「はかなくも印象的な夏の情景が浮かび」というご感想に、(やったー!⭐︎)
     右拳♪^ ^ ……ここは妥協せず、表現を追求して良かった!と思いました。
     
      この度の詩集出版は、私の人生の大きな節目となりました。ayamiさまの、あたたかい
     メッセージが胸に沁みて参りました。これからも地道に頑張ります!(o^^o)ゞ

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