カルマ、初夏

養護学校の子らと
玉葱の皮を剥いている。

ふしあわせのかたち
ふしぜんなことわり

ケケケ《ケケケ》笑ウ
ウウウ《ウウウ》唸ル
ギギギ《ギギギ》軋ム
各各の世界を 私は私の世界を

化け物の絵を見せてくれて
驚いた振りをしてあげる。

ふしあわせのかたち
ふしぜんなことわり

投稿者

コメント

  1. 微笑ましさと、同じ分量の不穏さがあって、それが「ふしあわせ」と「ふしぜん」の正体かなあと思いました。

  2. 1連目と4連目はそれぞれが独立した趣のある句に成り得ますね。

  3. 「ふしあわせのかたち
    ふしぜんなことわり」
    このフレーズがある限り、この詩を読み終えた後でも、自分が接する世界がこの詩に包含されていくようです。

  4. ギギギのところが特に好きな感じでした。

  5. すごくいいです。養護学校の学祭で演奏したことを思い出して泣けました。

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