パーマネント・サンデー
アメリカの
田舎のハイウエイを車で走って
そうだ、今は持っていないから
その時は運転免許をとろう
そしてドライブインの
寂れたダイナーで
パサパサのサンドイッチを食べよう
それは甘いパンでもいいが
とにかくパサパサであればいい
飲み物はビールもしくはスプライト
ダイナーの外にはコイン電話があるので
持っている適当なコインを入れて
電話をかける前にタバコを吸おう
今はやめてしまったので
なるべくフィルター部分が茶色いタバコを吸おう
そしてタバコを吸いながら電話をしよう
電話の相手はブルネットのショートヘアーの女の子であってほしい
むこうは都会のマンションの一室に住んでいて
都会なのに昔のレンガ作りのようなマンションなら
なおいい
もちろん携帯電話などでなく
80年代にあったような
ボディが深緑で受話器が黒の
平べったいダイヤル電話をとって欲しい
ブルネットの女の子は出来ればメガネをかけていてほしい
メガネをかけていることをカッコ悪いと思っていてほしい
電話でボクは泳ぎに行こうと言うだろう
海へ泳ぎに誘うだろう
今は泳げないので
そして砂浜で告白をしよう
いよいよ好きだと言おう
わたしもよ
と彼女は言って
生憎の曇り空を見上げよう
ふたりして見上げよう
それから随分と時が経って
そのブルネットの女の子との間に生まれた小さな男の子には
ミハエルと名付けよう
その赤毛のミハエルと三人で
教会へ行こう
日曜日には教会へ行こう
祈ろう
3人で同じことを祈ろう
そして誓おう
死が三人を分つまで
今は神はいないので
コメント
そーゆー僕はこの詩(シ)を田舎町の道の駅の休憩スペースで読んでいますよーU.S.の暗部…願望は常に願望であってかなわないものよねーこのU.S.感、僕も内在してるよなーと…今煙草やめてるけどまた吸うならフィルターはコルク柄のやつ…
なんか原点回帰のような詩だなあ。いや、ベタな情景の中に何もない感じ・誰もいない感じは、ちょっと新境地にも思える。オレも茶色いフィルターに憧れて、ずっとラッキーストライクです。
サンデースクールという良いロックバンドに曲を作ってもらって歌ってもらいたいです。アメリカのサンドイッチは本当にパサパサでマズイです。