わたしの戦争
キュウリが非行少女に説教している
なだらかな室内の口裏合わせの
しめっぽいガラスの城に棲み分けていると言うのに
かなりの蒸気機関が大地を裂く
示し合わせてナブラチロワに打球する
けれども痛飲するヒゲクジラの幼い知能のように
ひらかれた気球体のオゾンが瞑目する時
わたしたちの希望はヘチマの水分と等しいと言える
このしわがれた声で
失われる種の遺伝子に問いかける
エレキテルの繋がれた脳髄の
最新式の略奪式の放火的まどろみよ
クリムソンレーキの意識は飛翔体に照射されつづけている
乾いた日本列島のしまわれた銃の
意識的に倉庫の鍵をかけ忘れていると言う
ふんだんに特別にきっちりとサンザシの
安心と信頼で君はあふれている、そのはずである
東部時間で君の手はありもしない現実と言うものをはずしまくり
湖の冷たい湖面に記憶してしまう
どぶろくのマンドリンのアサリ醤油の
イメージとともに戦争を始めよう
敦賀湾の透明な意識クラゲたちが
なおもわたしに賞賛の言葉を潜水して来るので
こちらがわには安全な核用施設が
ぶらぶらとひものさきにゆれている
これはもう保全式の母の未来完成図である
だれにも解答させないクイズ番組の裏側では
彼女は解答をしずかにすてている
だから、オーソン・ウェルズはしゃっくりをするびっくりする
ミサイル部隊はからだをくくりつけて
発射のボタンをみずからはおすのである
それは昨日のことであり明日のこと
戦争の初めの僕の、そして僕たちの
身体的土着性の勝利である
記憶の底では
ハミルトンが死亡届けを書き始めている真夜中に
破壊の刺激的瞬間に
わたしの戦争である。
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