俺が岡田で、岡田が俺で

ある日、俺が起きると岡田になっていた。
岡田は俺のクラスメイト、いつも嫌なことばかり俺に言ってくる。
その岡田のいう『嫌なこと』がクラスメイトに、受ける。
面白いのだそうだ。俺に言わせればまったく面白くない。不愉快である。
さて、俺が岡田になった以上、僕に対して、なにをすればいいだろう。
そうだ、優しくしてやろう。辛い時、そうっとしといてやろう。
俺がそうすると、岡田はクラスメイトから不人気者になってしまった。
俺は今岡田だ。俺は今面白くない。でも、それでいいのだ。ワッハッハッハッハッ

ところで、俺は今岡田だけど、俺が岡田になって捨てた俺は、本当に岡田だろうか?
岡田は確かに俺を主張している。彼の主張は、俺が岡田だった時代を証明するものだ。
すると、岡田なんだろう。俺になった岡田は嫌なやつになって、岡田である俺を攻撃してくる。
俺は岡田になって大人気者だ。俺が岡田になって分かったのは、結局は集団というのは、どこまでいっても愚かだということだ。

投稿者

静岡県

コメント

  1. タイトルに懐かしさを感じてしまいました(#^^#)
    「俺があいつで、あいつが俺で」

    もしも誰かと入れ替わってしまったら
    それがもし、自分が苦手だったりキライだったりした相手だったら

    人気者だった岡田に入れ替わり
    意地の悪かった岡田が俺に優しく接する
    みんなはつまらない
    みんな岡田が、面白半分に俺を弄ってからかっているのが面白かったっていう

    入れ替わった岡田と俺は、今後どうなっていくのでしょうか
    ふたりで階段から転げ落ちて。。。って
    それはないか(^^;

    失礼いたしました

  2. @雨音陽炎
    ハハハ….ありがとうございます。
    敢えてベタな線をやることによって出る面白さみたいのを狙った一作です。
    人を自分を超えて愛すとか、自己愛を超えて他者への愛とか、考えることが多くなったかなあ。

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