あの頃の風景

アルバムを開いたら
あの頃の風景が・・・。

君と二人でみた
夜の空
小さく輝く星達
あの空はいつまでも
僕の目の裏にある。

君と二人で行った
夜の海
小さく打ち寄せる波達
あの海をいつまでも
僕の胸のなかにある。

僕は電動車椅子
君は自分の足
だけど自然に
付き合ってくれた。
人の絆を感じた。

君はいつもカバンに
ストローを入れていた
僕と出かけるとき
すぐ僕が飲めるようにと。
それが・・・。

道端に小さく咲く花達
名前を知らない花達
君はその花達を見て
ため息を付いていた
君がなぜ・・・。

時が流れ、君も流れ
おまけに僕も流れた
夏になれば僕の中
アルバムを開いたら
あの頃の風景が。