画家(二)ボナール
ついその爪先をセブンティーンだと言う
水槽のクラゲのうすぐらくめぐる
ここはそいつのエリアだとしたら
ヨウメイテンノウは白盆の白砂くぐり
ダットサンの走りぬける、馬場の入り口
ボナールがセブンティーンの女を立たせては
馬と毛並みと
そばかすの
毒舌の支配人から帽子を受け取って
アーカンソーの血のしぶきあげる木に吊るして
諸君のガンベルトのしこたま震えながらも
チャンスが来ればそれでいいと
ブーツはすべてになじんで、ひよこの青空
いともかんたんに馬柵によりかかる
そんじゃーなにかい、にーさんよー
ここの馬だったら売れないわけかい
画家は静かな湖水に沈められて
もちろん、すっぱい、キャンバスに、ショルダー
撃ち込まれて
もう夜の砂漠の寝袋で
ゆがんでいる
星は肌にささる
メキシコへの数日のできごとは
走り去る褐色の肌の
女が言ったとしても
馬のうえで眠り
そしてデッサンの声で
ジンボトルを投げ捨てる。
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