陽炎と女たち

舗装されていない長いまっすぐの道から立ち上る陽炎の向こうに見える景色が好きなのだ

だがその向こうに女が揺れて立っているのを見るのは好きではない

女に空想はいらん
空想に女はいらん

一体ここから先がどこなのか
この世のものかどうかわからないそんな景色を眺めていたいだけだ

世界が揮発していくのを
諦め半分 悲しみ半分
顔だけはほくそ笑んで

女は現実が良い
現実は女が良い

そんなことを思っていたら
夏はとうに終わっていた

投稿者

千葉県

コメント

  1. この詩自体が、陽炎のようですね。ゆらゆら♪

    女は現実が良い
    現実は女が良い
    ここ この詩の要だと感じました。

  2. あゝ言葉操り人なら(特に♂)このようなアスファルト陽炎に何らかの詩情を抱くよねーと決めつけたりして!追憶は陽炎、悔恨も陽炎、さてはて人生も陽炎??

  3. @こしごえ
    さん、ありがとうございます。
    確かに、こっちとあっちの間あたりをゆらゆらしてる陽炎みたいなイメージですかね。

  4. @三明十種
    さん、ありがとうございます。
    追憶、悔恨、人生は陽炎か…深いですな〜。

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