散乱したゴミが
部屋の片隅
産卵をしていた
孵化して命となったゴミに
名前をつけていく
太郎や博美は
早くに死んだ
真理子や貴文などは
長く生きて
また新たなゴミを産んだ
季節は皆に平等に訪れ
順序よく繰り返された
自分の唇に触れる
昔より乾燥していた
いずれ開かなくなり
誰の名前も呼ばなくなる

投稿者

コメント

  1. この詩は結構深いこと描かれてる気がしました
    >ゴミがゴミを産む
    ↑ここ、単に「ゴミ」を表しているようで
    一時の快楽のために望まない妊娠をしては
    まるでゴミのように産み捨てる
    そんな、親になる気も覚悟もないクズ親たちのことをも
    指し示しているのかな、と

  2. @雨音陽炎
    雨音陽炎さん、コメントありがとうございます。
    虐待、ネグレクトなど、いたましい事件や事故が絶えませんね。本当はたくさん抱きしめて欲しかっただろうに。
    人をゴミと言って良いのかはわたしにはわかりません。
    生きているもの、生きていないもの、捨てたもの、拾ったもの、目を開けているもの、閉じているもの…
    すべてに平等に公平に与えられるものがあれば良いのに、と感じます。

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