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止まり木を探している

橋の上から
水面を眺めながら

欠け始めた月に
追い詰められながら

止まり木を探している

カフェの二階で
雑踏を読みながら

沈みかけた街に
足を取られながら

止まり木と言っても

わたしはトリではないから
舞い降りた所が
世界の真ん中ではないから

わたしはヒトだから
薄皮一枚で
孤独を包んでいるだけだから

世界に見つからないように
こっそりしがみつける
(あるいは詩が見つける)
止まり木を探している

投稿者

東京都

コメント

  1. この詩からその詩人の孤独を感じます。
    でも、その孤独からは高貴で貴重な気高さを感じます。

    写真も とてもいいですね。十字架と天秤をあわせ持ったような感じ。街灯でしょうか。その頭に鳥さんが一羽、絶妙な一枚ですね。
    nonyaさんが、この写真を撮ったんですか?

  2. @こしごえ
    十字架と天秤とはまさにそのように見えますね。その真ん中に鳥とは絶妙ですね。

  3. @たかぼ さん コメント ありがとうざいます♪
    そうなんですよねぇ。^^この写真自体も、詩ですね。うん。

  4. まず写真の絶妙な構図というか対象物の配置の妙が光りますね。そして、詩。比喩の魔術師(と勝手に呼んだりして)のnonyaさんらしい孤独の含羞がこれまた光りますね。

  5. @こしごえ さん
    >コメントありがとうございます
    お褒めいただき、恐縮しております。
    孤独を感じるのはヒトだけなのですよね。。。
    写真は常に自分で撮るようにしています。
    最近は写真というきっかけがないと
    何も書けなくなってしまいました(苦笑)

  6. @たかぼ さん
    >コメントありがとうございます
    写真は浅草の吾妻橋で撮りました。
    たまたま街灯の真ん中にカモメがとまったので
    慌ててシャッターを切りました。
    写真を撮っていると、ごく稀にこんな奇跡が起こるので
    やめられません(笑)

  7. @あぶくも さん
    >コメントありがとうございます
    なんだか。。。お褒めいただいて、こそばゆいです(笑)
    比喩。。。最近はずいぶん抑えているのですが
    まだまだ、そんなイメージがあるようですね。
    言葉は少ないほうが良いのかと(いっそ写真だけとかw)
    時代の流れでもありますよね。

  8. コメントを失礼致します。
    とても素敵な画詩ですね!こんなシャッターチャンスを逃さない、
    nonya 様は流石です。^^
    私は、画詩にならない沢山の写真を撮ります。それを撮りたいと思った
    心の振動が残って、いつかイメージになって湧いてくるからです。
    リリーは今、自分の作品に一つの文体を掴みかけているのですけれど。
    まだ確立は出来ていません。「文体」へ拘らず、ごく自然な表現として
    修得出来れば良いのにと試みています。

  9. @リリー さん
    >コメントありがとうございます
    本当は隅田川の水面を撮っていたんですけどね(笑)
    まあ、写真なんてこんなものです。
    何かを掴みかけているとのこと、羨ましい限りです。
    これからのリリーさんの詩を楽しみにしています。
    私は、自分の枠から抜け出せないことをちょっと前に悟りました。
    開き直って、好きに書き続けます(笑)

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