うどんを食う人
ぼやけた猫の眼球から
産まれた地球
秋刀魚に憎悪をひとかけ
箸で掴まれて
5千年
皆がそれを食べて飢えを凌いだ
幻覚と幻聴が床で干からびてら
鬼畜外道
動機はない 無邪気な空
銭ゲバ 性欲 虚栄
全部が同義語
物知りの友達は化石
失望を地下水に流して
土の匂いを嗅いで焼酎を逆さに死を噛む
風に吹かれて
雨に打たれて
ざらつく猫
失礼も約束も知らぬ
星座がちかちか
昭和で火遊び
クリスマスを頬張ると喉が痒くてなあ
血液不明
国籍不明
お天道様にゃわからない
肺癌のリズム
桜が転げて
天使はメクラ
浮世を諦め
お釈迦様が泡になる
純粋
純白
罰当たりめ
イカサマ人情芝居にナメクジのお通りだ
半睡半覚
年齢不詳の移動幽霊だ
どこに腰を降ろしても一緒
風が吹くので
洗濯物が良く乾く
コメント
イメージの連想がつぎへつぎへと流れて、いいなあ
これまでのベッカーさんの作品の中でも割と理性的に書かれているように思います。単にイメージを連想しているというより、なにか焦点を絞って的確にそこに向かっていく感じ。うどんとか猫とか洗濯物とか、生活に根差したワードで作者本人にフィードバックしていくような。
王殺し様
トノモトショウ様
コメントありがとうございました。
自己紹介的にぱらぱらと書いてみました。
でたらめで誰からもコメントなどありはしないだろうと思っておりました。
題名はうどんを食べていた時だったので。
お2人共大変有り難いお言葉が嬉しいです。
また、書きます。