鳥を見送った日に思ったこと

忘れられて
逝った
ものたちが
忘却という
墓に
入っていく
それも
自然に 自然に
中には
忘却の
手前で
引き返してきて
あっ
と思い
出される
ものもあるが
数えるくらいしか
そういうことは
ない
私の
空虚な
胸を
一羽の鳥は
はばたいていくのだった。
ああ 観念しよう
どの道
私のことも
みんなから
忘れ去られて
その世界では
私自身も私のことを
忘れ去っていくのだ
けれど誰もが無くなった世界で
宇宙の魂はおぼえているので
あのいのちは忘れられないままだ

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