蛍と彗星

蛍が飛んで
わたしは彗星になった

わたし、すいせいに、なったよ

言葉なんてまだ
よく知らなかったけれど
許された気持ちになった

彗星なんて、つまらないわよ
母はそう言って
わたしの手を引いた

彗星なんて、つまらないわよ
もう一度小さな声で言った

蛍はほんの少し生きた
今頃、母は遠くの施設で
天井と壁ばかり見てる

投稿者

コメント

  1. 切ない。
    でも、その のっぴきならない切なさが、この詩を美しくしているのだと感じます。

  2. @こしごえ
    こしごえさん、コメントありがとうございます。人ってなんか切ないですね。だから、愛おしい。

  3. こんばんは。
    とても好きで、何かお伝えしたいなと思うのですが。
    何も繋がっていないものが、繋がっている言葉にならない寂しさのような感じ かなあという、よくわからないコメントになって、ふわっとしました。
    いいなあ、、

  4. @wc.
    wc.さん、コメントありがとうございます。
    少しずつ繋がって、少しずつ繋がらなくて。毎日は脈絡なく、順序もよくわからないうちに。

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