囁き

僕らは階段の話をした
かいだん、と言う
君の発音が好きだった
一日中、階段の話をして過ごした
街では日々
階段は増え続け
壊され続けたから
話が尽きることはなかった
このまま二人で歳をとるのかな
なんて時々笑いながら話した
いつか僕らが風になっても
階段の側できっと
囁きあってる

投稿者

コメント

  1. 仲の良い二人。
    いつか二人が風になったら、その時は、風の二人の囁き声が聞こえてくるのでしょうね。
    ^^

  2. 「かいだん」のどこにアクセントがあったのか気になりますねー(か)なのか(い)なのか(だ)なのか(ん)なのか…僕の予想では(だ)なのではと(かいだ↑ん)…それと「かいだん」が何かを暗喩しているのかもしれないと30秒考えて分からないのでやめましたー

  3. かいだんという発音が好きというところが絶妙です。きっと「かいだん」じゃなくて別の言葉でも好きだったのだと思います。「かいだん」を「君の発音」と替えて読んでみれば君のことがどれだけ好きなのかわかる気がします。

  4. かいだん、という単語もいろんな意味合いがあるとは思うんですが
    相手の話し方とか発音とか声とか
    僕にとってとても心地よく耳に届いていたんでしょうね

  5. @こしごえ
    こしごえさん、コメントありがとうございます。歴史にも残らない日々の出来事は頭の中にだけ記録されて、きれいにいつか消去されて。

  6. @三明十種
    三明十種さん、コメントありがとうございます。アクセント、どこにあるのだろう、とふと自分でも思いました。階段は何かの暗喩なのかな、自分の詩の中ではよくモチーフになります。

  7. @たかぼ
    たかぼさん、コメントありがとうございます。私たちの生活はとりとめもないものに囲まれていて、とりとめもなく過ぎて。それでも何か意味を見つけようとして、笑って、どうでもよくて、尊くて。

  8. @雨音陽炎
    雨音陽炎さん、コメントありがとうございます。いろいろなものに意味があって、なくて。声や音、というものが最近は貴重なものに感じられるようになりました。

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