はな

街を歩いていて
ふと あなたが言った

あの花 きれいだね

何度も歩いている道で
花が咲いていたことは
なかったはずなのに
あなたの指差す方を見ると
大輪の白い花が
いくつも連なって咲いていた

いつの間に咲いていたのだろう
いつから見逃していたのだろう

通い慣れ
色褪せていた道が
急に色彩を取り戻す
白い花の色が添えられ
甘やかな香りがただよい

あなたの一言は
新しい何かを生みだした

投稿者

愛知県

コメント

  1. この詩の話者の語り口が 自然でなめらかに拝読できました。
    そして、
    すてきな「あなた」ですね♪☆^^

  2. @こしごえ さん、コメントありがとうございます。
    自分とは違う視点を持っている他者の存在ってありがたいですよね。いろんな人の詩を読んで、いろんな視点に触れたいです^^

  3. やさしい眼差しを、感じました。
    やさしさってなんだろう、だれに対して?人でも動物でも、物、でも。
    やさしさの5w1hはたぶん
    このことばには必要ないのかなあ、とか。声に出してみました。
    とつぜん、失礼いたしました。

  4. @wc. さん、コメントありがとうございます。
    コメントを拝見して、やさしさを感じ取っていただいたのも、wc.さんのうちにあるやさしさなんだろうなぁ、と思いました。やさしさのこぼれる先に5w1hは、なくてもいいんじゃないかなぁと思います。

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