心感デッサン3 3

心感デッサン
2024.12.12
frogmorton  

『からっぽ』

首を 締められる 程に
 曲がりくねった 金網 が
脳に 刺さり 巻き付き ほどけず

夕刻近く
 こんな事を 云う

『あの、薄青空の下、斜陽に光る 建物の 向こうに 飛んでいきたい』

わたくしは 密かに 想う
 『きっと、その遥か先に、海と空が交わる 永久 がある』

温い 紅茶に アルコールを 入れ
 酌み交わす 様よ
 
『からっぽを欲す』

暖取り 寒くなり の 繰り返し
 穏やかな 歌が やはり 原点だ
手 から 染みでる 血 の 泡

漆黒 の 中に 光る 『・』
 其処が 愛おしく 安堵し
それすら 飛ばされそうに なる

後ろから 冷えた 風が
 独り で 歩け と 背 を 押す
たった 1ヶ月で けりが 着く

貴方が 離れたら きっと
 わたくしが 消滅するだけだ
誰よりも 速く 空に 成る

そんなことを あれこれ
 からっぽ な 事象を
捻り 上げている 創作未来

もはや もう 疲れた
 先の事情さえ 考慮することも
成るように 成るのか…

この世から 消え去る 様を
 恐れては いない
沈黙を 守る 活火山噴火の 如し

  『からっぽが欲しい』 

-観客がいない 指揮を振る 者へ-       

投稿者

東京都

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