微動だにしない男
女は微動だにしない男が好きだ
一人の男はいう
「夢も希望も友達も一つも要らない」
と。動かない。微動だにしない。うずくまっている。まるでどこかの教祖様みたいだ
私の父も兄も飛び切りの無神経だが、その男が母に好かれたのは、心の揺れが少ない人間性だったからだ
心が揺れない男と一緒にいて安心出来るのは、考えなくて済むからだ
福祉の世界は女に愛される微動だにしない男と、考えるのが嫌いな女でいっぱいだ
昔愛されていた男は常にロックしてロールしてた 常に心が揺れ動いてたし、世界中を飛び回っていた
常に作品を作り商品を作り、それが出来ないとウズウズしていた
ゲーテだって暗い安眠枕の中で野薔薇を書いていた訳ではあるまい
必死で頭の中にある着想を探し、追い求めたと思う
停滞を良しとする日本で微動だにしない男が愛されるのは、女の時代だからではないだろうか?
コメント